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コラム
千里ニュータウンは未来そして夢(コラム募集採用作)

私の中では、千里ニュータウンは「未来」そして「夢」だ。
今から55年前、そう吹田市の千里丘陵で日本万国博覧会が開催され、当時比較的会場に近い兵庫県の尼崎市に住んでいた私は、当然のように万博へ行くことになった。当時足を運んだほとんどの方が思ったように、私もそこに「未来」を感じた。さまざまな色や形をしたパビリオン、動く歩道、初めてのビュッフェでの食事、光り輝く照明やサーチライト、そして何よりも外国の人々との人生初めての触れ合い。
小学校3年生の私にとっては夢のようであり、光り輝く未来が見えたような気がした。
そんな夢のような万博も半年ほどで終了してしまい、私は「あ〜もう終わったのか」と、今で言う”万博ロス”に陥っていた。何年か経ち、父から「万博会場の近くに千里セルシーって面白そうなところができたから行ってみるか」と言われ、新しいもの好きな私は当然「行く」となった。
私とそして未来を感じる千里ニュータウンの接点はその時からだった。
千里ニュータウン内の千里セルシーがある千里中央は、まさに私の中では第二の“万博“であり”未来“であった。建物の作りや色合いが、万博会場にあったそれと同じであったり、中央がぽっかり開放していて、上から眺めるような造りの千里中央駅などがそう思わせたのだろう。
ただ、最も光り輝く「未来」を感じたのは、その帰りに車窓から眺めた千里ニュータウンの街並みの方だった。
見たこともない陸橋、公園、整然と並んだ団地群、そしてこれも見たことがない形をした一戸建ての数々。当時住んでいた街並みとは明らかに違う風景。ものすごく衝撃を受けたのを今でも昨日のことのように覚えている。私の中ではその街並みが一番「未来」を連想させたのかもしれない。
その私が今、千里ニュータウンの藤白台で暮らしている。この不思議なめぐりあわせは何なのだろうか。まさに、子供の時に見た「未来」は、自分がそうなりたいと思った「夢」だったのだろうか。今その千里ニュータウンにいる自分は本当に心の底から幸せだと思う。
(2025年に当サイトで募集したコラムの採用作です。写真は北摂アーカイブスより編集部が選んで添えました。)